土用の丑の由来を考えてみましょう

【2018年2019年版】土用の丑の日(どようのうし)|doyo-no-ushi.org

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「土用の丑」の由来を考えよう

草花

今や、セミが鳴き、暑さが本格的になってくると、食品売り場で目にする「土用の丑」と「うなぎ」の文字ですが、そもそも、その由来はどこから来ているのでしょう?

 

今回は、「土用の丑」とその日に食することになった「うなぎ」の由来を説明します。
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江戸時代の名プロデューサー・平賀源内の戦略

暑さが厳しい土用の時期は、夏バテ防止に精のつくものを食べるという習慣が昔からあったようです。万葉集には奈良時代の歌人・大伴家持の「石麻呂に 吾物申す 夏痩せに よしと云ふ物ぞ うなぎ取り召せ」という歌があり、ウナギも夏バテ対策の食べ物として古くから親しまれていたことが分かります。

 

今ではあまりなじみがなくなりましたが、ウナギ以外にも土用しじみや土用餅、土用卵などの言葉が残っています。

 

また、丑の日に「う」のつくものを食べると病気にならないという言い伝えがあり、昔はうどんや瓜、梅干などもよく食べられていました。

 

この丑の日の「う」と精のつくウナギをうまく結びつけて「土用の丑=ウナギ」という習慣を定着させたのが、江戸時代の学者・平賀源内です。

 

源内は広告宣伝のアイディアにも長けており、夏に売れないウナギを売るために「本日丑の日」と書いた張り紙を出し、鰻屋を繁盛させたそうです。

 





どうして土用の丑にウナギなの?

土用の丑伝説

土用の丑は平賀源内説が有名ですが、他にも以下の説が語られています。

 

【春木屋善兵衛説】
江戸文政年間に大量のウナギの蒲焼の注文を受けた春木屋が、子の日、丑の日、寅の日に作ったウナギをかめに入れて保存しておいた。

 

土用に再びかめを開けて確認したちころ、丑の日につくったものだけが美味しい状態で残っていたそうです。

 

【大田蜀山人説】
平賀源内と同じように、鰻屋「神田川」に相談された文人・狂歌師の蜀山人は「丑の日に鰻を食べると薬になる」という内容の狂歌を考え、それをキャッチコピーとして広めたという話が天保時代の書物に記されています。

 

【「うし」の字の見立て説】
筆で書いたひらがなの「うし」の字が、2匹のウナギのように見えたからとも言われています。

 

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他にも、色々な由来があるのかもしれませんが、「うなぎ」の由来は「う」のつくものと「うなぎの高い栄養食材」を上手に組み合わせていたんですね。